大きな研究テーマは、「お肉や牛乳・卵などの畜産物の有効利用に関する基礎的・応用的研究」と「高圧食品加工技術の開発」です。以下に簡単に説明します。
1・畜産物の有効利用に関する基礎的・応用的研究
食肉・牛乳・卵は良質なタンパク質をたくさん含んでいるので、私たちの健康には欠かせない食品です。研究室では主に食肉のおいしさ(特に硬さとか弾力性といったテクスチャー)に及ぼす筋肉・結合組織タンパク質の影響に関する基礎的な研究と、食肉を柔らかくおいしくする加工法について研究しています。また、皮や骨といった畜産副生物には食品や化粧品・医薬品など幅広く使われているコラーゲン(ゼラチン)やプロテオグリカン(ヒアルロン酸など)が豊富に含まれていますので、これらの機能や役割を研究しています。
生体内における様々なコラーゲン線維の構造
2.高圧食品加工技術の開発
「新潟発、夢の食品加工技術」として約30年前から始まった基礎研究が、最近大きな花を咲かせようとしています。ということで、新潟に来てから始めた研究ですが、最近はこの研究が中心になりつつあります。
高圧食品加工とは、食品に対して1,000~6,000気圧の静水圧を施し(高圧処理)、非加熱的に食品を加工しようという試みです。10,000 mの海の底では約1,000 気圧の圧力がかかっているので、1万~6万 mの海の底にかかる圧力だと思ってください。高圧処理では加熱処理で壊れるような風味やビタミンがそのまま保持されるとともに殺菌も可能で、タンパク質の立体構造が変化することで様々な食品を開発することが可能となります。2008年から2013年まで、国や県から莫大な支援を受け、高圧加工食品を開発しようというビッグプロジェクトが行われました。当研究室はその中心として国内の研究機関や企業と連携しながら、圧力を用いて素材の形のまま柔らかくする技術(軟化)や液状のものを圧力で固める技術(ゲル化)を研究しています。
このような研究の他に近年では、アレルギーやレオロジー研究、食中毒菌研究についても活動を行っています。
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〒950-2181 新潟県新潟市西区五十嵐2の町8050
新潟大学五十嵐キャンパス 農学部 畜産製造学研究室
Tel:025-262-6694
mail: riesan@agr.niigata-u.ac.jp
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